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@cubid_10411 が書いたなんかのレビュー

Watch Dogs 2 review

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ウォッチドックス2はサンフランシスコが舞台のクライムアクション・オープンワールドゲームであり,前作の不満点を上手に解消した上で非常にリッチなゲームに仕上げている.

 

現実のサンフランシスコに行く必要はない

このゲームについて語る際には舞台であるサンフランシスコについて触れる必要があるだろう,このゲームは現代の,リゾート地であり,最先端のテクノロジーが集結したこの土地を完璧に再現することに心血を注いでいる.実際,サンフランシスコにいったことのないプレイヤーでさえ,有名なゴールデンゲートブリッジやアルカトラズ島,有名なロータリーバスなどをみて,サンフランシスコを観光してる気分にさせてくれる.
サンフランシスコが舞台のオープンワード設計は,いってしまえば「いつものUBI」テイストだが,プレイヤーが通行人をハックすることでたわいもないメールの内容を読むことができたり,小さな事故を起こして口論している様を見ることで生きている世界のように感じることができる.

ハッキングアクションはより進化し,楽しいものになった

このゲームのアクションと肝となるハッキングアクションはとても楽しい.数々のミッションの中で,配電盤や警報装置を駆使してピタゴラ装置のように敵を無力化したり,目的を達成したのち遠隔で爆弾を起爆させ,混乱しているところにハックした車で逃亡したりできる.映画のワンシーンを自分で演出するようなもので,ミッションに挑むのが楽しくなる.
だが問題点がないわけではない.UBIのゲームでよくあるように,不条理なほど出来の悪いレベルデザインが時折存在する.ステルスを前提とするミッションでありながら,過剰に敵が配置されていたり,ハッキングできる機器があまりに適当に散りばめられ,プレイヤーが工夫する余地を奪ってしまっていたりする.

解消できない,おきまりの問題点

また,登場するキャラクターには最低限の魅力が与えられているが,(これもUBIでよくあることだが)行動の理由がいまいち伝わらなかったり,主人公や仲間たちは明らかに正義感に溢れた善人として描かれるにも関わらず,ミッションになれば躊躇なく何十人の警備員を殺害する.
ウォッチドックス2はUBIが近年制作したオープンワードゲームでも屈指の完成度を誇っているものの,問題点も同時に抱えている.いいゲームだが,何か心動かされる要素はこのゲームに存在しないだろう.しかし,このゲームが楽しい週末を過ごさせてくれることは確かだ.

VERDICT 7.7